天の橋立 文珠荘

「天の橋立 文珠荘(1966)」は景勝地天橋立の景観にふさわしい旅館として、施設ごとの棟を点在させて周囲の環境に調和するように建築されたそうです。東側運河の対岸から撮影された写真では、夏の朝に浮かぶ小船が気持ち良さげに映っています。大きな妻面の本館はRC造の上部にS造が乗せられた2階建です。上階の宴会場は南向きに設けられ、東側の舞台は背面がガラススクリーンで運河を背景とするように計画されています。模型の白い部分は2期工事の新館です。1980年に敷地の南側へ増築されています。東側の運河に面した3棟の宿泊棟は互いに並びを少しずらして配置されています。そして、本館からの渡り廊下は各棟と距離を空けて繋がれ、客室と廊下部分は採光と通風やプライバシーが守られています。木造2階建の宿泊棟は、出来るだけ丹後地方の民家に合わせて設計されたそうです。特別な瓦で葺かれた屋根は2.5寸勾配!で、僅かな「むくり」によって全体の印象が「はんなり」しています。
それらの14室の客室では床の間等がそれぞれ意匠され、その模型と室内の写真も展示されていました。

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