軽井沢 3軒並んだ山荘

「軽井沢 3軒並んだ山荘」は1973~1979年に建てられ、奥行きの細長い敷地に「a邸・b邸・c邸」と、それぞれが独立して南西向きに並べられています。
それぞれ3軒は広さや高さが違いますが、屋根は鉄板葺きで切妻の勾配と向きが揃えられ、外壁は杉板の南京下見で張られて共通しています。

敷地の奥に配置された「a邸」は、"吉村山荘の切妻屋根版"と解説されていて、1階RC造と2階木造の外観だけでなく、階段を中心にしたプランも似ているようです。
この山荘では珍しく屋根の中央に大きな天窓が設けられ、そこからの光が2階のLDKから1階のホールまで届くように計画されています。

3軒の中央に配置された「b邸」は、屋根裏部屋のある小さな平屋建てで、地面からの湿気を避けるためセットバックした高基礎と跳ね出したスラブで持ち上げられています。
この山荘には玄関がなく、南側に設けられた半屋外のデッキから居間へ直接出入りするプランになっていて、山小屋のような楽しい生活が想像できます。

敷地の道路側に配置された「c邸」は、屋根裏を2階に利用した母屋ような山荘で、「b邸」と同じように地面から持ち上げられています。
この山荘では玄関を裏側の北面に設けて水周りが日当たりの良い南側に配置され、生活する家族の年齢が配慮されたプランになっているようです。
 

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