新潟の貸家付住宅

 

「新潟の貸家付住宅」は1960年に完成したと思われる二棟で、東側の母屋と西側の貸家が庭に面して南向きに並んでいます。

少し奥まって配置された貸家部分の前面に南道路から共通の私道が設けられ、それぞれに仕切られた敷地にアプローチする計画になっています。

「母屋」は延べ面積33坪の正方形に近いシンプルな住宅で、家族の生活動線と女中室を含んだ家事の動線が、それぞれ短く機能的に計画されています。

建物の西側に玄関を配置することによって各階の居室が南側へ並べられ、それぞれに連続した開口部が設けられています。

そして、２階の物干し台は北側に広く設けられていて、女中の動線と建物の景観にも配慮されています。

「貸家」は２戸の住居が東西を反転させて並んだ長屋建てで、デザインは母屋と同じように南側では２階が張り出し、北側は小さは下屋になっています。

１階は玄関とＬＤＫで北側にコンパクトな水周りがまとめられ、２階は一部屋の寝室で北側に収納スペースが計画されています。

隣家とのプライバシーを守るためか妻面には開口部がなく、玄関も南側の正面に計画されたコンパクトなプランです。

二棟とも南側の壁面を大きな開口部とするために、２階床と小屋面で水平構面の耐力を上げる工夫がしてありました！