週末住宅 3題

 
「週末住宅 3題」で展示された「山中湖の週末住宅(1964)」は、敷地が北西に向かって傾斜しているため、方角よりも湖への眺望を優先した配置で建てられています。
屋根の勾配も敷地の傾斜に合わせられ、珍しく建物の対角に棟が架けられています。その片流れが組み合わされて様な屋根裏空間は、中二階として利用されています。
居間への出入り口を兼ねた屋根つきのテラスにはベンチが設けられ、そこからLDKと和室までがひとつの空間になる魅力的な「週末住宅」です!

箱根仙石原の週末住宅(1966)」は、コンパクトで『極めてローコスト』な高床式の住宅で、10.5坪の平屋がコンクリート杭で地上より1m持ち上げられています。
シンプルな四角形の建物に緩い勾配で切妻屋根が架けられ、室内の仕上げや造作家具はラワン合板貼り、床材は桧のフローリング張りと一段上がった和室は畳敷きです。
ローコストであっても居間にはファイヤープレースが設けられ、南面には大きな開口部があり気持ちよい空間になっています!
外壁はオリジナルの杉板からサイディングに変更されていますが、室内は当時のまま残されていました!

「軽井沢の週末住宅(1975)」は、地耐力のない敷地を考慮して建物を軽くするため、四間半角の木造平屋が鉄骨造柱四本で持ち上げられています。
1階はピロティーの中にコンクリートブロック化粧積の玄関とユーティリティーがまとめられ、2階は階段を中心にした回遊動線の平面プランになっています。
この建物は2階が四間角の『軽井沢山荘』より少し広くプランも似ていますが、居間には跳ね出しのバルコニーが無く、屋根は切妻で架けられロフトに利用されていません。

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