龍子公園

大田区立の「龍子公園」は川端龍子の居宅跡地で、日本画家が自ら「龍」を意匠に採り入れて設計したという旧宅と庭園が、当時のままの姿で保存されているそうです。
道路から折れ曲がったアプローチは待合のある中門へ続いていて、そこから敷地の奥に建てられたアトリエに繋がっていきます。
そのアプローチを更に進むと目隠しの塀によって閉ざされていた視界が開けていくように計画されていました。この塀によって主屋の生活空間が隠されているようです。
アトリエは広く60畳もあるそうで、南面と西面に連続した開口が広く設けられていました。

中門の西側には母屋の玄関が配置され、ここから建物中央で南面させた客間まで廊下が繋がれているようです。
客間の南側には柱を立てて軒が深く架けられ、室内から前庭が眺められるようになっていました。
建物の2階部分は寝室として使われていたそうで、その開口部にだけ雨戸が設けられています。
母屋西側の部屋は南北に開口が設けられて気持ちの良い空間になっていますが、この部屋には貴重な襖絵とその仕切られた奥に仏像が納められ、生活空間として使われていなかったそうです。

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