「美の壺」和モダン・暮らしと憧れ展

 
『「美の壺」和モダン・暮らしと憧れ展』では、実物大で“昭和の家”の一部が再現され、入口正面ではその応接間を観ることができました。
その他にも、テーマにあわせて数々の工芸品の展示されていて、寄木細工の『旅枕』は、旅で必要な道具の「箸入れ、楊枝入れ、そろばん、鏡、行灯、引き出し」がコンパクトに枕の中に収まり、持ち運びできるようになっています。
使い勝手はともかく、枕を持った旅行を想像するだけで楽しくなります!

国登録文化財の「佐々木家住宅主屋(1934)」は、旧同潤会江古田分譲住宅として建てられた30棟のうちの1軒で、現在も建築当時の姿で残されているそうです。
展示された平面図から、間取りが従来の部屋を通過動線にする田の字型ではなく、プライバシーを守るために中廊下を設けた計画に変わっていることが分かります。
建物の南側では応接間と和室が広縁を介して庭と繋がり、北側には女中室と水廻り等がまとめられています。
現在と違って家族それぞれの個室がなく、和室の客間や居間が寝室としても使われた“昭和の家”です!
実物大の模型は室内外まで詳細に造り込まれて、室内には拘りを感じる家具や小物が置かれ、庭では竹箒や落ち葉まで再現されていました。
建物の南面は雨戸の戸袋の他は幅広く掃き出し窓になっていて、その上部の軒の先には簾が吊るされています。この広縁から庭が眺められれば心地良さそう!

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