目黒の家 K邸

 「目黒の家 K邸」は1959年に建てられた木造2階の住宅で、5人家族のためだけだなく社交場としての利用と、それらに対応する使用人の生活部分も計画されています。
広くほぼ正方形の敷地は南西側の2方向と北東側も道路に囲まれていて、そこに生じた高低差を利用して地下の駐車場が庭の南西角に設けられています。
建物は敷地に対して南へ向くように振られていて、その北側は対面の道路まで通り抜けられるアプローチと車寄せのスペースとして利用されています。
また、南側の庭は居室の開口部から斜めに奥行きが広がるように計画されているようです!
もしかすると建物の向きは、日当たりだけでなく景観にも考慮されているのかも。

1階の平面計画は、西側に社交場としても使用する公的部分、東側に家族の私的部分、その北側に使用人のための裏方部分が中庭を囲むように配置されています。
公的部分の北側には玄関と応接室や来客用の便所とコート掛け等の収納がまとめられ、玄関ドアの正面が居間の出入り口になっています。
そして、広いホールからも中庭が眺められますが、そこから続く廊下は折り曲げられていて、建物東側にある夫婦の私的部分が見通せないように計画されているようです。
また、中庭を設けることで北側の裏方部分にも日当たりと通風が採られていて、そこには地階のためのドライエリアも設けられています。
建物西側の2階には、南側に私的部分の子供として3部屋の寝室と客用の和室が並べて配置され、それらの全面が掃き出し窓になっています。
北側には水回りや収納と廊下がまとめられ、階段から下階のホールへ明かり届くように窓が大きく設けられています。

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