ライト、レーモンドをめぐる人と作品-後編
自由学園明日館公開講座「ライト、レーモンドをめぐる人と作品-後編)」
第1回のテーマ『ライトのプレイリーに学んだレーモンド』では、「プレイリースタイル」を学んだレーモンドがライトと共に来日した事から、『夏を旨とすべし』とする日本の伝統工法に「近代建築」を発見し、独自の手法を造っていった過程を講義していただきました。
第2回では「旧カニングハム邸」を見学しました。
第3回のテーマは『ライトはサリヴァンの影響から逃れる』でした。
この「URBAN HOUSE (1916)」は、ライトがアドラー=サリヴァン事務所から独立した後の不遇な時期の計画で、ヨーロッパを訪れた際にウィーン分離派から影響を受け、プレイリーとは違うデザインになった時期のプロジェクトだそうです。
第4回のテーマ『ライトのプレイリー「作品集」の影響をヨーロッパに』では、ドイツで出版されたプレーリーハウスの作品集が「バウハウス」の創立者グロピウスに与えた影響についての講義でした。
その他に、『Fallingwater』のRC部分の仕上げが金箔で考えられていた話と、「金閣寺の影響では?」といった三沢先生の考察もお聞きすることができました。
第5回のテーマは『レーモンドはライトの影響から脱皮する』でした。
レーモンドの自邸兼事務所(1951年)は、建築の依頼を受けた「リーダーズ・ダイジェスト東京支店」で使われていた現場小屋を移築したものだそうです。
事務所の所員によって名付けられたという『レーモンドスタイル』は、この住宅がヒントになっていた事などを講義していただきました。
その翌年には、この建物の平面プランの左右を反転させた「旧井上房一郎邸」が建てられています。
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